展覧会
2005年1月29日(日)〜3月5日(日)
今、確かにここにある、
実際には目にみえないものを目に見えるものに置き換えてみる。
光、温度、湿気、五感、時間、つながり、生命力、、、。
私達が知識として知っているものばかりだが、
こういうものたちをもう少し意識し、認識すれば、
ひとの営みをもっと深くて豊かなものにすることができる。
—染み出る空間意識—
美術作品を一つの空間に陳列したり、展示したりする場合、アーティストの故意的な意思やコンセプトとは別に、育ってきた環境や文化・歴史・宗教などによって深く影響される。
こういった、民族性によって無意識に現われる、空間意識のありかたは、20世紀西洋美術において、重要視されていなかった。そして、西洋側から見た、我々他文化民族のアーティストは、ヨーロッパ・アメリカの空間概念を手本としすぎ、自分達の感覚を軽視してきたのではないだろうか?
私は、西洋現代美術史の中で、これまで他者として存在してきた、日本のアーティストによって、民族性における空間把握とは何か、を見い出そうとする。
こうした表現は、近代のヨーロッパ・アメリカ中心的な世界観や主体性が崩れたといわないまでも、さまざまな形で修正を受けている時代に、見直してゆくべきことではないだろうか。